外務省職員2人と千島歯舞諸島居住者連盟の5人は、政府の支援事業で注射器やガーゼなど医療物資(約1280万円)を届ける予定だった。しかしロシア国境警備局は27日午前、国後島沖で出入国カードの提出を要求。ビザなし交流に基づく支援のため提出を拒否したところ、上陸を拒まれ現地で停泊を続けていた。
日露政府間で28日、改めて交渉したがロシア外務省は「06年に改正された国内法に従い出入国カードの提出を求めている」と主張を譲らず、日本政府は支援事業中止を決めた。船は29日午前、国後島沖を出発する予定。児玉和夫外務報道官は28日の記者会見で「07年、08年の交流事業ではトラブルは発生していない。理解に苦しむ」と述べた。
児玉報道官によると、今回の支援では、ロシア政府から1月23日に「出入国カードの提出が必要」との通知があり、決着しないまま支援に向かったという。
旅券(パスポート)や査証(ビザ)が不要で、身分証明書などで四島に上陸できる「ビザなし交流」は、日本と旧ソ連の外相間の往復書簡への署名に基づき始まった。日本人の元島民の墓参に限られていたが、98年から物資の支援事業などに対象が広がっていた。
ロシア外交筋は今回の問題について「日露間で根拠となる合意が紙に書かれていない。ロシアの国内法では、すべての入国者が入国カードを記入しなければならず、領土とは関係のない問題だ」と説明している。【川上克己】
摘自:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090128-00000130-mai-soci
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